流行する「天上がり」
文と写真 坂本亜由理
「天上がり」スポークスマンのデイビッド=フォーリー(左端)とアレックス=イバンコ(右端)ボスニアの地方選挙開票経過などを発表するOSCEの記者会見=9月15日、サラエボのホリデイインで
 日本では官僚の天下りが流行しているが、サラエボではジャーナリストの「天上がり」が流行だ。日本政府がつくる諮問機関にすぐ参加する読売新聞の渡辺恒夫氏が読売新聞を退社し、政府官僚になるようなものだ。
 1995年9月に行われたボスニアヘルツェゴビナ総選挙の時に、ホリデイインで行われる定例記者会見に現れるジャーナリストの顔ぶれは今もほとんど同じだ。しかしその中の何人かは記者たちが座る席ではなく、記者会見で発表する側にいるではないか。
 デイビット=フォーリー。彼は去年まではボイスオブアメリカ(VOA)のサラエボ特派員であった。1995年の総選挙投票終了後に行われたシンポジュウムのパネリストとしてボスニア情勢を語っていたジャーナリスだ。ところが現在はOSCEのスポークスマンとして働いている。
 エマ=デイリー。彼女も同様、イギリスのインディペンデント紙のサラエボ特派員として記者だった。今回は肩書きが変わってヨーロッパメディア協会なる団体の一員としてサラエボに滞在している。当然この団体が記者会見を行うとき彼女が記者団と反対側に座って記者の質問に答える。
 名前はわからないがベルギーのラジオ局で働くジャーナリストはサラエボの女性と結婚し、OSCEのスポークスマンとして働いている。
 アレックス=イバンコ。彼もジャーナリストだった。国際警察(IPTF)のスポークスマンだ。(つづく)

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